腕時計の正規代理店 「日新堂」

スタッフ日記

時計の学校 3

■2010年12月1日 水曜日

前回、組上げたムーブメントの精度を測定し、より誤差の少ないように調整していきます。
測定に使うのは、この歩度測定器を使用します。

 「歩度測定器」
脱進機から発せられる音の間隔と標準タイミングを比較し、
数秒間の平均値を表示しています。俗に言う精度の事です。

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最初の測定では「+26秒」自身で組上げたムーブメントとしては
まずまずの出来かなと思いましたが、これで終わらせてくれないのが
技術者(講師)です。

この後、テンプについている緩急針を調整し(写真内ABC)、
精度をあわせていきます。
このムーブメントはETA社のものなので、エタクロンという調整システムを採用しており、
多少、調整が楽に行えるようになっています。

seido05

Aを回すとアオリ幅、Bを回すとアオリ位置、Cで微調整が可能です。
通常、AとBで調整しCは中央に位置しておきます。
(アオリ=ヒゲゼンマイの遊び)
緩急針の調整と測定器を用いてのチェック、これをひたすら繰り返していきます。
この作業は特に経験が必要とされ、機械式時計の精度をだすための苦労が
体験できました。

何度かの調整のあと、なんとか「0~+3秒」までもっていけましたが、
この測定値は文字盤を上にした状態とリュウズが下向きの時での精度であり、
使用状況や組み上げ時の注油の仕方により今後は+方向に傾いていくそうです。

seido03

一言に「精度」と言ってしまえば簡単ですが、その精度をだすためには
技師により入念な作業があってこそだと知り、規定以上に進みや遅れが
でた時は時計のメンテナンスのサインなのかなと思いました。

ちなみに私が使っている時計は、「+16秒」。これも味わいがあっていいのかなと
思っていましたが今回の件でオーバーホールを検討中です。
大切な時計、愛着ある時計を永く使うコツはマメなメンテナンスが必要と痛感しました。

アドバイザー 鎌田

時計の学校2

■2010年11月11日 木曜日

前回、洗浄したパーツを組み上げていきます。
しかし、写真を見てわかると思いますが、かなり組み上げてからの
写真となっています。あまりに細かい作業の為、
写真をとることをすっかり忘れていました。
写真01

パーツの触れ合う部分、歯車の軸などキズミ(時計用のルーペ)で
確認をしながら丁寧に注油していきます。
注油作業は、まさに経験・感覚の作業です。
注油の量が少なければ磨耗が早まり、
多ければ他のパーツに付着したり、注油箇所から流れ出てしまうこともあり、
決して妥協の許されない作業です。

そんなわけで細かな写真をご用意できなかった
言い訳とさせていただきます。
上記の写真は、テンプ、アンクルを組む直前です。
見える部分の注油箇所は○で囲んだ部分ですが
下から出ている歯車の軸に注油する為、見た目と違いかなり苦労しました。

写真02

こちらが組みあがった写真です。テンプを入れ動き始めるムーブメントは感動です。
時計の内部に関しては素人同然の私が手ほどきを受け組み上げた初めての機械。
苦労した分、愛着もあります。一層、機械式時計への興味と憧れが膨らみました。

ここまで、「分解~洗浄~組み上げ・注油」と行い一つ考えさせられたことがあります。
それは、オーバーホールへの認識。
時計にとってオーバーホールをする事は、ただ単に分解掃除というだけでなく、
その時計個々の使用状況や個性を理解し、よりよい状態で再度使用して
いただく為に行うことだと思いました。

みなさんも是非、長く使って愛着ある時計をよりよい状態にしてあげてください。
銀座日新堂本店では、時計修理も受け付けております。※

次回は、この組み上げたムーブメントの精度をチェックしますので、
今つかっている時計とあわせてご報告いたします。

※ブランドによりお取り扱いできない場合がございます、ご了承ください。

アドバイザー 鎌田

時計の学校

■2010年10月30日 土曜日

今、私は時計の学校に通っています。といっても週一回の合計10回ですが。

学校と聞くと「大変そう」と言う人も多いとは思いますが、時計のムーブメントや
仕組みを勉強できるコースですので、実技がほとんどで毎回二時間半が
あっという間に過ぎます。

 253 鎌田 

 

 

 

 

 

 

 

  

 
○ムーブメントの分解で使用する工具です。

今は手巻きムーブメント「ETA6497」の分解・洗浄・組立てを行っています。
シンプルなタイプのムーブメントなのでパーツ数もネジをいれて50前後となっています。 

しかし、どのように時計が組みあがるのか、また修理においても
O/H(オーバーホール)と一言で言うのは簡単ですがどのような
手順で行われているのか、知識だけだった事が学べ、より一層、
時計と時計技師の方への興味・敬意がわいてきました。

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 講師の方も技師であり、時計の扱いや時計への想いはとても深いものがあります。

講義中でも、時計のムーブメントへのキズ、汚れから生じる不具合を
丁寧に説明してくれます。
技師の方の意見や視点も大切なのだなと実感しました。

 幸いなことに、私ども銀座 日新堂本店には技師が
二人いますのでたまに話を聞きにいくのも楽しいのかなと思いました。

 みなさまも時計選びの際に販売員視点や雑誌視点ではなく、
時計の中身を見てきた技師の方の意見を参考にするのも面白いかと思います。

 注意といたしまして、私の受けている講習でも10~20分、
話しが長くなることがあります。技師の方は話が長くなる
傾向があるようですので、そこはご愛嬌ということで。

  アドバイザー 鎌田

心温まるお話

■2010年7月9日 金曜日

我が、ヒルトンプラザ店のカウンター前では、
マスターセーブ・ザ・チルドレン モデルを
展示しています。

この時計は、売上の一部を寄付することによって『子供の権利』の実現を
目指すための活動を応援しています。

先日、お買い上げ頂きましたお客様が、簡単な説明でご賛同いただき、
お釣銭の1020円を渡そうとしたところ、お釣りはいいわ!
(募金箱を見ながら)そちらに入れておいてとおっしゃいました。

一瞬何のことか分からず (どうして私に頂けるのかと、思ってしまいましたが…)
少しびっくりしました。

お釣りはいいわ!と言われたのは、初めての出来事です。

募金というのは、強制するものではないと思っているので、
真心を見せて頂いたという気持ちでいっぱいになりました。

その日、1日ほんわかとしたあったかい気分であったのは
言うまでもありません。

ありがとうございました。

アドバイザー A.O

時計と中国語

■2010年7月7日 水曜日

並木通り2丁目店

昨今、新聞に中国という文字を見かけない日はないように感じます。
経済面はもちろんの事、芸能面やスポーツの分野においても話題を欠きません。
ここ銀座を歩いていると頻繁に中国人観光客を目にします。
これもまた、そういった効果によるものなのかもしれませんね。

さて、ここでは、とある事情から中国と密接に関わる事となった私が、
日々勉強している中国語とお時計の事についてお話ししていけたらと思います。

まず“腕時計”、この私どもの基礎とも言うべき単語から調べてみました。
こちら、中国語では“手表”と書きます。(北京語)
ちなみに、置時計は台表、掛け時計は掛表と書きます。
中国語では小型のお時計を“表”と書きます。
日本語とほとんど同じ漢字表記をする語句も少なくない中国語ですが、
こういった全く異なる漢字を書くタイプも、双方それぞれの意味を
調べてみると結構おもしろい関連性があるものです。

そもそも、時計は当て字です。
古代中国では日時計として地面に立てた木を“表”と言い、
その影の長さを測定するためにつけた目盛りを“圭”や“土圭(とけい)”と言ったそうです。

昔は日本でも土圭(とけい)と表記し、江戸城の機械時計が置かれた部屋を
「土圭の間」と呼んだそうです。辞書にもそのまま載っています。
中国では日時計の木であった“表”を残して現在の時計とし、
日本では目盛りであった“圭”の方を残して現在の時計としたんですね。

古くは日時計にはじまった時計も、今では太陽光発電の電波時計
という製品があるほどに進化しています。それでも、機械式時計を好む方も
たくさんいらっしゃいます。
ゼンマイを使った機械式のお時計は今もなくなるどころか、多種多様な
デザインで高い人気を誇ります。時計は時代の進化に逆行するものも
好まれる不思議な嗜好品です。

この度、先進技術の先駆けでもあるシチズンは、原点回帰とでも申しましょうか、
創立80周年を機に約30年ぶりとなる機械式のお時計を発表されました。
あえてクラシカルなものを作る為に駆使される先進技術。多くは語りません。
シースルーバックから覗くその世界に皆様はどういった印象を抱くのでしょうか。
是非、ご自身の目でお確かめ下さい。

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只今、並木通り2丁目店ではその「ザ・シチズン オートマティック」の
発売を記念いたしまして、デビューフェアを開催しております。
是非、お立寄りください。

ザ・シチズン オートマティック デビューフェア
開催期間 ~7月11日

お問い合わせ先 03-3564-8311

映画の中の時計たち 19

■2010年4月23日 金曜日

先日映画「ハートロッカー」を観に行った際に劇場で流れていた「アイアンマン2」の予告編がなかなか迫力あったので、とりあえず1作目の「アイアンマン」をDVDで観てみました。

世界最大の兵器メーカーの若きCEOにして天才的エンジニア トニー・スターク(ロバート・ダウニーJr.)はその巨万の富と名声に何の疑問ももつことなく贅沢三昧の生活を送っていたが、自社が製造した武器で多くの人が命を落とす戦場での現実を目の当たりにし、自らも瀕死の重傷を負ったことにより考えを改め、最新のテクノロジーを駆使したパワードスーツを身にまとった『アイアンマン』となって悪と戦う決意をする・・・スパイダーマンやX-MENなどのヒット作を数多く世に送り出してきたアメコミの名門マーベル・コミックの同名コミックを映画化した本作、ストーリーはやはりコミックの域を出ませんが、縦横無尽に空を飛び戦うアイアンマンの映像のカッコよさはなかなかでした。

この映画の中で主人公が着用している時計(の一つ)がブルガリの2008年新作“DIAGONO PHASES DE LUNA”で、K18ローズゴールドのケースにダブル・レトログラードのデイデイトと独自のムーンフェイズ機構をもつ世界限定350本のこのモデル、リッチで高級品を愛し、かつメカの天才でもある主人公にまさにピッタリなチョイスだったと思います。

ただし・・・この時計、パーティに向かおうとする主人公が時間を見る場面で大アップになるのですが、その時チチチ・・と音はしているんですが・・・時計、止まっているんですよね(笑)。しかも見事に『時計がもっとも美しく見える』と言われる10時8分近くを指して(笑)
タイアップというのは広告の手段として一般的ですし、シーンとしても時計がアップになるのに違和感はない場面なんですけど、自動巻きの腕時計が腕につけているのに止まっている、というのは逆にマイナスイメージになる気がするんですが・・・考え過ぎですね、すいません(笑)

銀座本店 r.y

映画の中の時計たち 18

■2010年3月8日 月曜日

ハリウッド・スター シルベスター・スタローンがパネライの大ファンであり、リシュモン・グループによるパネライの復活にも大きな影響を与えたということはみなさんご存じの通りですが、大ヒットシリーズの第4弾「ランボー 最後の戦場」はR-15指定になるほどのあまりにリアルな戦闘シーンや、前作からあまりにも年月が経ち過ぎていることでの期待の低さなどから、未見の方も多いようですね。 

この映画の中でランボーが使用する時計もやはりパネライ。2針のルミノールベース・タイプで、ケースはPVDらしきブラック、そしてダイヤル上には上下計4行の文字が書かれている・・・これはおそらく、パネライがリシュモン・グループによって世界的ブランドとなる以前に発売した“MARINA MILITARE”だと思われますが、世捨て人となってタイで暮らしているランボーがなぜパネライのレア・モデルを?というツッコミはナシで(笑)。

ところで、この映画の中でもう一つ目を引く腕時計がありました。ランボーと行動を共にする傭兵の中でも最も若い『スクールボーイ』と呼ばれるスナイパーが使用しているデジアナ・ウォッチ“5.11 H.R.T”です。温度や高度、距離、角度などの条件を入力するとスコープの補正値を計算してくれるという、まさに長距離狙撃手のため(だけ)に開発された最新のハイテク・ウォッチを身につけ、武器も暗視スコープ装備の世界最強クラスのライフル バレットM82である若い狙撃手というキャラクターと、手巻き式のパネライをつけ装備は手製のナイフと弓矢だけというランボーとの対比が『時代が変わった』ことを感じさせ、一人の男の人生と一つの時代の幕引きが近いことを演出していたと思います。

人がバラバラになるような壮絶なシーンが多く、どなたにもお薦めできるという映画ではないのですが、そもそもの「ランボー」はアクション・ヒーロー映画ではなく人間を変えてしまう戦争というものの残酷さと虚しさを描いたドラマであり、その戦争が今この時も世界各地で起こっている現実とともに、一人の男の人生の旅の終わりを描いたこの4作目は、個人的に好きな作品です。「ランボー」の1作目を観て心を打たれた覚えがある方は、ぜひ。

銀座本店 r.y

映画の中の時計たち 17

■2010年3月5日 金曜日

前々回のブログでご紹介した現在放送中のドラマ「宿命1969-2010 ワンス・アポン・ア・タイム・イン東京」ですが、婚約者である尚子と実の兄妹であることを知ってしまった崇の運命は?いや、崇と尚子は本当に実の兄妹なのか?とまぁ、見てない方には何がなんだか分からないと思いますが、とりあえず佳境に入ってます(笑)

 ところで、このドラマを再度取り上げさせていただいたのは、私が主演の北村一輝さんのファンだから・・・ではなく、このドラマの中で北村一輝さんが着用している時計が、前回ご紹介したジラール・ペルゴの“ジラール・ペルゴ1966”からジャガー・ルクルトの“レベルソ”に変わったからなんです・・・一応、情報修正ということで。

 第5話の途中からなんですが、見る限りおそらく2009年新作の“グランド・レベルソ976”だと思いますが、アップで映らないので、もしかすると“ビッグレベルソ”かも知れません。K18PGなのは間違いないようなんですが。いずれにしても、静かな表の顔の裏に緻密さと情熱を秘めた有川崇というキャラクターに、これまたピッタリですね。

あと2回、どのような展開が待っているか、楽しみにしています。もう時計は変わらないと思いますが・・・。

 銀座本店 r.y

映画の中の時計たち 16

■2010年2月8日 月曜日

人間の“業”と“宿命”を独特のストーリーテリングとカメラワークで切り撮ったホラー映画「the EYE」が世界的なヒットとなり、今やタイを代表する監督となったパン・ブラザーズが、愛を知らずに育ち殺し屋という道を歩んだ青年の悲しい運命を描いた初期の代表作「レイン」をハリウッドでセルフ・リメイクしたニコラス・ケイジ主演作「バンコック・デンジャラス」をDVDで観ました。

生き残るための鉄則を自らに課している一匹狼のプロの殺し屋 ジョー(N・ケイジ)は、次の暗殺を遂行するためにバンコクを訪れ、現地のチンピラ コンを相棒として雇い鍛えていく。しかし、耳の不自由な薬局の女性店員 フォンの純粋さに触れ、利用するつもりだったコンにかつての自分を見出し、自分の中の鉄則を破ってしまったジョーに、最後の決断の時が訪れる・・・

この作品の中でジョーが何度となく目をやる腕時計が、映画の中ではなかなか見かけることがない、ちょっと珍しいVenturaのデジタルウォッチ“v-tec sigma”。秒までハッキリ大きく無駄なく表示する文字盤と、特殊表面硬化処理を行ったステンレススチール製の流線形ケースは、“時間厳守”が仕事の成否、そして生死をも分けるプロが実用最優先で選んだ道具として矛盾はなく、なかなか面白いチョイスだなと感じました。

設定に大きく変更・変換を行い、アクションのスケールやテンポもアップ、今風の音楽やCGを用いた作風は、全編に独特の重たさが漂っていた「レイン」とは雰囲気を異にするものの、印象的なラストシーンはオリジナルに忠実で、そういう意味ではハリウッド映画としてはなかなかの意欲作だったと思います。

銀座本店 r.y

映画の中の時計たち 15

■2010年2月2日 火曜日

今回は、映画ではなくテレビドラマなのですが・・・現在テレビ朝日系で放送中の「宿命1969-2010 ワンス・アポン・ア・タイム・イン東京」で主演の北村一輝さんが着用している時計のお話です。

このドラマは、政界進出の野望を胸に秘めた財務官僚・有川崇(北村一輝)を中心に、崇と娘の政略結婚を企む政治家・白井(奥田瑛二)と日本有数の大病院のオーナーである崇の母(真野響子)の過去の因縁や崇に捨てられた恋人(小池栄子)の復讐の行方を描く愛憎劇で、回を重ねる毎にあらすじから想像できる通りの昼ドラ顔負けのお約束&ドロドロ感満載の展開を見せるある意味で面白いドラマなんですが(笑)、この中で北村一輝さんが着用している時計が“ジラール・ペルゴ 1966”です。

自社ムーブメント“GP3300”を搭載したK18ローズゴールドの薄型ケースにブルースチールの秒針がアクセントになっている白文字盤が際立つ、シンプルで洗練された上品なデザインは冷静で頭脳明晰、かつ確かな審美眼と自信に溢れたキャラクターにまさにピッタリだと思いました。

デビュー当時はVシネマを中心に活躍しチンピラ、刑事、No.1ホスト、天才外科医、戦国武将と様々なキャラクターを見事に演じ分ける確かな演技力と独特の存在感で現在では連続ドラマに掛け持ちで出演するほど人気の北村一輝さんは個人的に15年ほど前からずっと注目してきた俳優さんなので、連続ドラマ初主演となる今作以降の更なる活躍を楽しみにしています。いずれはぜひハリウッドへ・・・。

銀座本店 r.y


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