無事に針付けも終わりいよいよケーシングです。
写真を見てお気づきだと思いますが、りゅうずを取り付ける巻真が長いままです。
これをケースにぴったり付くように調整します。
最初、ある程度の長さで切るために印をつけ、その少し手前を切断し
ヤスリで平らにならしていき、長さをチェックしながらりゅうずを取り付けます。
一度では、なかなかぴったりとはいかないので二、三度作業を繰り返し
ちょうどよい長さにします。長さを合わせたら、りゅうず側にロックタイト(接着剤)を
塗り固定します。
私は巻真を切りすぎてしまい、一本だめにしてしまいました。
りゅうずの取り付けが終わり防水テストです。
裏ぶたがスクリューバック式の裏が透けているタイプなので、自分で組み上げた
ムーブメントがいつでも見ることができます。あとで気がついたのですが、歯車に
指紋が…。
防水テストには空圧式防水試験機を使います。空気の圧をかけ、その際に生じる
時計のガラスのゆがみを感知して防水性を確認する装置です。
これは水を使用しないので、ケースの中にムーブメントが入ったまま使えるという
利点があります。
1分ほどで終わりますが、待っている間はとても長く緊張します。
結果は、OK。3気圧の防水は確保されていました。
長い道のりもようやく終焉をむかえようとしています。あとは、バンドを取り付けて終了。
これが完成品です。(修了証書付き)
今回、普段さわる事がないムーブメントの分解~組立~ケーシングと経験しました。
漠然としか知らなかった事を実際に作業する事で知り、そして色々な気付きが
ありました。
よくお客様から「オーバーホールはしたほうがいいのかな」、「機械式の時計は
なぜ(値段が)高いのですか」と聞かれます。
オーバーホールは是非してくださいとお伝えしたいです。
気に入った時計であればなおさらです。ムーブメントは私たちが寝ている間も
動いています。極端に言えば365日休まず動いている可能性もあります。
そんな状態であれば不具合がなくても部品は磨耗し油の状態もよくないですから、
たまにはリフレッシュする事が必要なのです。
機械式の時計が高い理由には色々あると思いますが、ハンドメイドだからこそ
相応の対価になっているのだと思います。人の手で組上げ仕上げる時計には、
そのブランドごとの歴史や技術もさることながら、組上げた人の「想い」が
込められている気がします。さらに、その時計を使っている人の想いもあります。
それは購入したときの金額以上の付加価値を与え、愛着や喜びになります。
最後になりますが、「知らない事を知る」ということは楽しい事です。
時計に興味がある方、購入をお考えの方、私どもアドバイザーが親身になって
ご相談にのりますので、是非一度遊びにきてください。
アドバイザー 鎌田














