vol.15 銀座でひとやすみ

レトロモダンなカフェで香り高い一杯を

日新堂の近くにある名店や街の魅力をお伝えしたい、そんな想いから生まれた『日新堂マガジン』。喜ばれる手土産やおいしいカフェ、そして街の歴史やちょっとしたトリビアまで、日新堂のお客さまが愉しめる街案内をお届けいたします。
第15回目は、レトロ喫茶ブームで注目されるコーヒー名店をご案内します。










レトロモダンな佇まいの美しさ

はじめてなのにどこか懐かしい、そんな佇まいのレトロ喫茶がいま注目されています。街とともに時を重ねてきたトリコロール本店は、レトロ喫茶好きにもたまらないカフェのひとつ。昭和11(1936)年に木村コーヒー店(現キーコーヒー株式会社)店主が創業。銀座らしい洒落た雰囲気のカフェは、コーヒーを目当てに、画家や作家など当時の文化人たちが集っていたとか。戦後すぐに店舗を建て直して街を活気づけたカフェは、昭和57(1982)年に今の姿へと改装。レンガ造りの二階建てとして、広々とした空間になるようにと天井を高くとり、二階は自然光が差し込むように天窓をつけたそうです。冬は寒さを防ぎ、夏は冷房の効きをよくするためにつけた木製の回転扉は、今やレトロ喫茶巡礼者がこぞって撮影するスポットになっています。



国産りんごを使ったアップルパイには生クリームを添えて。アンティークブレンドコーヒーとケーキのセット/1,630円









赤いファサードや三色旗がフランスのカフェを思わせ、また丸いガス灯や回転扉にクラシカルな雰囲気が漂うトリコロール本店。Photo by © GINZA Tricolore, TRICOLORE INC.









毎日訪れる常連のお客さまやひとりで訪れるレトロ喫茶好きなどに人気がある磨き抜かれたカウンター。













ネルで淹れるハンドドリップの一杯を

コーヒー店の店主がはじめたトリコロール本店では、昔と変わらぬこだわりのコーヒーがいただけます。看板メニューの中南米の豆をつかった、オリジナルのアンティークブレンドコーヒーは、しっかりとしたコクと奥行のある味わいが楽しめます。おいしい一杯のためにと、注文を受けてから豆を挽いて、独自のネルドリップ式で丹念に抽出。銀のポットから注がれる贅沢な一杯にあわせたいのが、名物の自家製アップルパイです。カフェの地下工房では、国産のリンゴをつかってフィリングをつくり、毎日アップルパイを焼き上げています。甘すぎないアップルパイは、世代を超えて愛されている味。昔を知るひとは懐かしく今の世代には新しい、そんなトリコロール本店で新たな季節の訪れにふさわしい香り高い一杯をどうぞ。



「コーヒー抽出技術者」(コーヒーの知識や抽出実技の社内試験の合格者)のみコーヒーを淹れることができる。ネルフィルターを使ってハンドドリップで丁寧に抽出するコーヒーからはいい香りが漂う。









注文してからクリームを詰めるエクレアも人気メニューのひとつ。コーヒーとセット/1,570円 Photo by © GINZA Tricolore, TRICOLORE INC.









ゆっくりと寛ぎたいひとは二階席へ。あづま通りを行きかうひとを眺めながらおいしい一杯を。









掲載情報は2022年3月のものとなります。

■DATA■
トリコロール本店
住所   東京都中央区銀座5-9−17
電話番号 03-3571-1811
営業時間 8:00~18:00(*コロナ対策につき営業時間変更中)
休日   無休(大晦日・元旦を除く)

営業時間・定休日は状況にあわせて急な変更も。お出掛けの際はHPやお電話などにてご確認を。
トリコロール本店